2011年11月25日金曜日

ソーシャルプロフィット・チェーンとは?



ソーシャルメディアに取り組んでも、様々な疑問がわいてくる。一見ばらばらな疑問も実はつながっていることが多い。その解決の糸口は、自分のアクションがカスタマー、ユーザーの価値を高めることに本当につながっているかを判断することだ。それを見分けるフレームワークがソーシャルプロフィット・チェーンだ。また、ソーシャル化が進むと何がどのように、これまでのビジネスを変えるか、その関係を押さえる必要がある。

・Twitterのマネタイズは断念、Facebookは数を追い求めたが実際の売上につながっていない
・ソーシャルメディアの管理ツールを導入したが、いろいろな指標があるがどこを見て、どう改善していくかがわからない? 
・魅力的なコンテンツがなかなか作れない、自分はIT畑で、コンテンツ作りは苦手、、
・自分の会社はB2Bなのでソーシャルメディアにあまり向かないのでは? 
・中小企業でもソーシャルメディアは何からやればいいのか? 
・従来のマス広告とソーシャルをどう組み合わせていけばいいのか?
・愛される会社になれと言われても、、、発信元の信頼が大切と言われても、、、 
・SEOの効果も落ちつつはあるがやめるにはまだ早い、、、
・メールマーケティングだけで大丈夫か? 
・新規顧客獲得、リードジェネレーションにうまく使いたいがどうすればいいのか?
・キャラクターは人気にはなったが大して収益に貢献していない、、、
・目標設定、効果測定が大切といっても、まだトップはよくわかっていない段階なのでなかなか目標を設定できない、etc

2011年11月23日水曜日

ブランド観の変化、コンテクストが全て



上記の図表はAlen(2008)、そして価値共創時代のブランド戦略(青木 幸弘)の中で紹介されたものを改編したものである。

対比することで、ブランド観が変化してきたことがよくわかる。

 従来のブランド観は、ブランドは情報であり、消費者の選択プロセスを支援する手段として機能した。また、消費者はブランドの情報の受け手として位置づけられ、価値を提供することが企業のみであった。

 新しいブランド観では、ブランドは意味となり、人々の生活を支援し、人生に意味を与えるための手段となった。消費者はブランドの能動的な創り手の1部と位置づけられ、企業は生活者と共に価値を共創する。

キーワードは、コンテンツからコンテクストの時代へ
そして、ブランドはメッセージから対話によって創られるようになる、

自分のソーシャルグラフの人たちのコメントやインタラクションが最も影響力のあるコンテクストとなりつつある。だから、ソーシャルメディアのマーケティングの一番大切なステップは企業は生活者の間に意味のあるコンテクストを作り出すことである。意味のあるとコンテクストとは大きな影響力を与えられるという意味である。

2011年11月22日火曜日

ソーシャルをいかにプロフィットに転換できるか?

日本企業の、ソーシャルメディアに対する期待も徐々に冷めつつあるのではないか?と日々感じる。特に、Twitterは難しいと言われるが、そうかといって、Facebookでうまくいっているわけでもない。

やはり、この根本的な原因は、ソーシャルをプロフィットに転換することがなかなかできないことからのいらだちだ。では、そのためには、何が必要とされるのか?

まずは、ソーシャルメディアのビジネスへの成果を何で測るか、どう測るかが問題となる。Altimeterが提案しているのが6つの基準である。

ソーシャルメディアがもたらすビジネスの成果尺度
❶ブランドの健全性、❷マーケティングの最適化、❸売上への貢献、❹オペレーションを効率化、❺カスタマーの経験価値を高める、❻イノベーションを引きおこす力である。

以上のような成果をもたらす上で、組織に新しいケイパビリティが必要になる。この部分が欠けていることが、はやりソーシャルをプロフィットに転換できない根本原因になっていると思われる。

一つ目は、オープンな企業文化、組織の新たなマインドセット。ソーシャルメィアのマーケテキィングパラダイムは価値と関係性が結びついたところ、価値の共創である。そのためには、オープンにカスタマー、生活者につながる必要があり、オープンな企業文化は不可欠となる。この面でまだまだ大きく踏め切れない企業が多い。

2つ目はデータの戦略的な活用能力である。ソーシャルメディアによって、大量のビックデータが入手することができるようになったといっても、それは活用する能力がなければただのノイズ、雑音とある。特に、会計データとソーシャルメディアデータの統合するソーシャルCRMが求められているのだ。

3つ目は新たな組織ケイパビリティ。広告やプロモーションから、ソーシャルオブジェクトがソーシャルメディアのマーケティングの武器である。この新たな武器をどう使いこなすか、コンテンツの制作、編集能力も含めて新たな組織ケイパビリティが求められる。


4つ目はリスクマネジメント体制である。炎上、予期しない口コミなど、クライシスの認定の基準、認定後の対応、シナリオも含めて作っていく必要がある。これまで以上にリアルタイムの対応が必要となっていることは言うまでもない。

その上で、ソーシャルをプロフィットに転換するソーシャルフィットチェーンを作り上げるロジックをもつ必要がある。

2011年11月21日月曜日

資本主義3.0のメカニズム



資本主義2.0から3.0へのパラダイムシフト
何故、時価総額からソーシャルキャピタルにシフトする必要があるのか?
時価総額は株主の財産価値が増えたことだけを意味している。
ソーシャルキャピタルはステークホルダーが満足しないと増えないという意味で、より社会にとって包括的な指標となっているからだ。しかし、このソーシャルキャピタルをどう測定するかは時価総額ほど簡単ではない。

ブータン王国のGNHが話題になった。我々もソーシャルキャピタルを測定する評価手法が必要である。

また、我々の活動は、
資源のインプット→アウトプット(短期、中期、長期)→アウトカム(ステークホルダーにとっての価値)で、時価総額よりもソーシャルキャピタルの方がより社会にとってのアウトカムに近いからだ。

ブータン王国のありかたをみせつけられて、GDPを増やしても幸せに限らない、ことに我々日本人は改めて気づかされた。

また、資源の調整メカニズムの変化も興味深い。これまでは、所有権が資源調整メカニズムのエンジンだったが、情報シェアリングが急速にその地位を浸食している。

ノーベル経済学者ロナルドコースは企業がなぜ存在するか?という根本的な問題に、市場取引にはコストがかかる、だから、組織がそのコストを節約できるから、組織が存在する、ということを発見した。

しかし、その市場取引コストが情報シェアリングによって急速に低下している、取引コストが極限的にゼロに近づいていっても企業は必要とされるのか? 所有権がなくなっても経済活動は円滑に行われるのか? この問いに答えを出すのが資本主義3.0の新しいフェーズになるだろう。

2011年11月20日日曜日

パラダイムシフトをデザインする



 
 ブータンのワンチュク国王 は、GDH(国民総生産)<GNH(国民総幸福度指数)を示した。我々が求めているのは経済的豊かさではなくて、その先の幸せだった・・・ことに日本人も気づかされた。経済的豊さはアウトプットであり、我々にとってのアウトカムではないのだ。ブータンでは97%が幸福を実感。日本ではさすがにその逆ではないが、幸せでも不幸でもないと答える層が多いだろう。

 管首相は幸せでなく不幸に注目して、最小不幸社会の実現を掲げたが、あまりに消極的すぎて、全く国民に支持されなかった。技術者らしい間違いである。幸せは定義できないが、不幸なら定義できると考えたのだ。

 シフトすべきタイミングに来ている。「企業:経済的利益の追求」→「企業:社会の幸せの総量を増やすこと」。そうなると、全ての企業がソーシャルビジネスとなる。

 ソーシャルビジネスの価値評価するSROI(社会投資収益率)という指標があるが難しくて使いにくい。そこで、ソーシャルインパクト指数を開発し、それをベースに「CSRソーシャルインパクト指数」を考案した。企業の本業、CSR活動の社会に与える価値を数値化する手法である。ポーターが主張するCSRからCSVへの転換には経済的便益と社会的便益の両方を測定するツールが必要になるだろう。