2010年9月23日木曜日

ソーシャルファイナンス:ミュージックセキュリティーズのカンボジアファンド

 発展途上国への融資や森林再生、グリーンエネルギー開発などを支援する「社会貢献型投資」が広がっているそうだ。今日は、ミュージックセキュリティーズのカンボジアファンド説明会に参加した。当社はソーシャルファイナンスの潮流には欠かせないプレーヤーの1社。純米酒ファンド、妖怪ファンドなど、純粋な金銭リターン以外の共感で個人の小口投資を集めている点は評価できる点だ。

 当社はもともと音楽ファンド(インディーズレーベルCD投資)からスタートしたが、現在は途上国へのマイクロファイナンスに力を入れている。カンボジアファンドはLiving in Peaceが企画し、当社は募集販売を担当する形で累計40百万円程度の募集に成功している。

 マイクロファイナンスはソーシャルファイナンスの分野の中でも比較的大きな位置づけ。マイクロファイナンスは儲かるというイメージも強く、純粋に金銭リターンからのみで興味をもっている人も多い。
 
 参加者の声を聞くと、途上国の人々のためになるという社会的貢献の部分と、リターンで2~3%期待できる点(あくまで想定)を好意的にとらえているようだ。社会貢献型投資は、資金使途が明確な分、お金の出し手の思いが伝わりやすい。このダイレクトに貸し手と借り手をつなぐという点が重要な部分である。

 ただし、このファンド説明会に参加したがスキーム面で分かりにくい点が多かった。お金が何に投資されてどういう契約のもとでリターンが決まるか肝心の部分がわかりにくい。質問したら、サミック(投資対象会社)が前年並みの業績を達成すると2〜3%のリターンが期待できるという(曖昧すぎないか?) 貸し出し3%(年36%)がなんで2〜3%になるのか、その途中は何に消えるのか? カンボジアファンドはインディーズCD投資と異なる金融商品なので、この部分ははっきりと明示すべきだろう。友達が当社のインディーズCD投資に1万円投資したら1万1円でかえってきた(笑)。共感を得て売るというイメージ戦略はわかるが、その前に金融商品販売としての説明責任、販売責任を果たすべきだろう。実際に投資を(ほぼ)決めた人のウェブ画面で採算シュミレーションができるというが、極めて不親切である。

 スキーム面でも、募集人数が50人以上で法的に大丈夫かとか、貸金業の規制対象とならないのか、グレーゾン金利に該当しないかなど、不明点も多い。

 為替ヘッジをしていない点もスキーム上の大きな問題である。途上国の人のための貢献投資がいつの間にか投資家にはFX投資になってしまうリスクが生じるからだ。

1 件のコメント:

  1. 私はカンボジア人ですが皆に注意しておきたいです。
    カンボジアの名前を使って詐欺行為をやっている人が多いです。
    カンボジアに投資してくださるのはとてもうれしいですが慎重に考えておかないとあとで後悔します。失敗するプロジェクトが多い。カンボジア人が騙す場合もあれば日本人同士が騙すことが多いのは現状です。

    その中にいい人がいるかもしれませんが怪しい人が多いです。

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