2013年2月12日火曜日

企業の美的基準

企業は美しくなければ生き残れない。企業にとって美とは鑑賞するためのものではなく、生き生きとした活力であり、競争上の優位性をもたらす源泉である。企業の美を考える基準をMarty Neumeier氏の考えを改良して考えてみた。

対比 会社そのものを他社と差別化するにはどうしたらいいか?

深さ ビジネスに成功するにはどのようなケイパビリティの深さが必要とされるか?

フォーカス 会社はどの領域にフォーカスすべきか? その判断基準は何か?手を出してはいけない領域はどこか?

調和 事業シナジーを達成するにはどうしたらいいか?

完全性 部分を全体に融合するにはどうしたらいいか?

 会社の長期的な売上の成長曲線は? 利益の成長曲線は? 人の成長曲線は?

動き 自分たちの動きはスピーディか? スピードからどんな優位が得られるか?

新規性 現在、どこに一番のビジネスオポチュニティが生じているか?

秩序 どうやって組織に秩序をもたらすことができるか?

パターン 現在のパターンは以前生じたパターンと類似点はないか?

反復 規模の経済はどこに生じているか?

リズム 会社の基本的な活動の単位はどのくらいか?

均衡 ステークホルダーの満足はどのあたりに均衡点があるか?

規模 会社の大きさはどのくらいにすべきか? 必要以上に大きい弊害、必要よりも小さい弊害は何か?

 どこに会社の事業基盤の中心をおくか?

質感 組織上で、機能面で重点すべきところはどこか?

統一性 顧客が真に何を求めているものはないか? そのためには何が必要か?

多様性 差異を活用することで逆にイノベーションを推進することができないか?

2013年2月10日日曜日

コンテクスト作りとしてのCSR


 企業CSRは企業製品やその機能を直接的に生活者に売込むことはしない。むしろ、生活者とのコンテクスト作りに役立つのである。

CSRを企業の生活者とのコンテクスト作りという視点から捉え直すと、いろいろと見えていないものが見えてくることがある。

まず、コンテンツ、コンテクストの一般原則を考えてみよう。

一般原則は

①コンテクストはコンテンツに先行する。つまり、コンテクストがないとコンテンツが流れない

②コンテクストはストックである。以前のコンテンツ効果が累積されている

③単純なコモディティ製品を除いては、購買に大きな影響を与えるのはコンテンツよりコンテクストである

④コンテクストがないとストーリーは生まれにくい

⑤コンテンツを流すことを目的とするコンテンツと、コンテクスト作りを目的とするコンテンツは異なるものである

⑥コンテクストを作る上で重要なのは双方向的なコンテンツの流れ(対話、ダイアログ)である

⑦企業側のリアルタイムな対応により、オンライン上でもコンテクスト作りが可能となってきている

⑧コンテクストは意味的消費においても重要な役割を果たす。