2012年6月23日土曜日

安藤美冬さんのネットワークビジネスの関与は善か悪か?



 最近赤丸急上昇の売り出し中のノマドワーカー安藤美冬さん。
最近、ネットワークビジネス、アムウェイへの関与が発覚し、賛否両論の議論がわきあがっている。

個人的に面識ないですが、アナリストとして分析してみよう。

パーソナルパワー分析
形容すると、
勝間さんより数段美人だが、パンチ力は勝間さんより弱い
スピリチュアル面も関心があるようで、ビジネスマシーン勝間さんとはファン層が異なる。
次世代の勝間さんになるのではという期待もあるが、
文章の論理性文章の多産力は明らかに勝間さんに劣位にあり、
美人ということで女性ファンを取り込めない点を考えると、
大学生、若い男性のマドワーカーの憧れの存在程度で終わるのではないか。

本題のネットワークビジネスの問題
 ネットワークビジネスの捉え方は日米でだいぶ違うのかな?
「金持ちお父さん 貧乏お父さん」のロバート・キヨサキ氏は、ネットワークビジネスを勉強になるからと起業の勇気がない人も是非やってみろと強く薦めている。
ロバート・キヨサキは、アメリカでも日本でも凄く尊敬されている。私も尊敬している。経済学者の本を読むよりも人生に役立つことは確か。

アメリカではネットワークビジネスは、チャレンジ精神、起業できない人でも収入を稼ぐチャンス、という認識なのかな?

このテーマは、白熱教室のマイケル・サンデルさんに仕切ってもらったらいいぐらいのテーマだ。

親しい間柄を利用してビジネスで金儲けするのは善か悪か?とまとめられるだろう。

似た例としては、日本でも生命保険会社は新卒を大量採用して、親戚一同を保険契約させる手口は古くから使われている。

擁護する意見
いい商品を売っている。自分が納得する商品だから薦めているのに何が悪い。

反対する意見
日本では、親しいつながりにビジネスの金儲けに使うなんて、お金のガリガリ亡者みたい。親しい間にはお金儲けが発生しないからつき合えるのに、それを勝手に破るなんてルール違反。

自分の知り合いをみても、ネットワークビジネスは、上昇志向の意欲的な女性がはまりやすい。

日本では、人の善意とか、親しい間柄という、断りにくい関係を巧みに利用した商売の仕組みはあまり好かれない。日米のネットワークビジネスの市場規模の違いでもある。

ただし、ネットワークビジネスをやっていること自体は犯罪でも何でもなく、後ろ指さされるにはあたらないのではないか?

やるんであれば、そのよう捉える人も多くいることを認識して、友達を失うリスクを承知してやってください、ということになるだろう。

安藤さんは、これからファンを集めて様々なマネタイズビジネスに移行しようとする矢先なので、 アムウェイの関与はマイナスに働くので、否定した方が賢明だろう。

まとめると、
ネットワークビジネスは犯罪ではないが、日本的な文化のもとでは、親しい間柄を利用して商売にもちこむことを嫌う人も多いので、友達を失うリスクを承知の上で、個人のリスクリターンを考えて判断すべし。

2012年6月21日木曜日

貨幣経済と評価経済の両方で評価される人って誰かな?



貨幣経済で評価されるというのはお金儲けがうまい人
評価経済で評価されるのは、その人と友達になりたい人が多かったり、その人のためなら何か親切なことをしてあげたいと思う人が多かったり、話を聞いてみたいという人が多い人のこと

当然、一方も満たすのも難しいが、両方満たすのはもっと難しい、、、。必ずしも一方を満たしたからといって、もう一方を満たしやすいかというと、そういうことでもない気がする

両方を満たした稀な例としては、
ホリエモン、はどうだろう。IPOして実業家として成功。一方で、ユニークな発想と行動力から、メルマガでも購読者が多いしTwitterのフォロワーも86万人と凄い数だ。

対極なのは、村上ファンドの村上さん
ファンドでお金儲けには成功したけど、あまり村上さんと友達になりたいとか、彼の話を聞きたいという人を聞いたことがない。蔭では、チャリプラなどの慈善活動にお金を出しているのだけど、それは一般にはあまり知られていない話しだ。

Campfirestudygiftの家入さんはどうだろうか?

IPOに成功したという点で貨幣経済では評価されたが、まだ評価経済では評価が定まっていない。貨幣経済と評価経済の比率でいうと、9:18:2ぐらい。この家入さんのキャラ評価もstudygiftの失敗にも大きく影響したと思う。この世間の評価が5:5であればstudygiftもローンチに成功していた可能性もあるのではないか?
 
思考実験として、studygiftの運営がReadyfor?の米良はるかさんだったら、みんながその意図のピュアさに疑問を持たなかっただろうね(笑)

灰色の違いはホルムズ海峡ほど大きいからね。

マイケルポーターは共有価値(creating shared value)ということで、企業は経済的価値と社会的価値の両方を追求しなければならないと説いている。

個人も同じように、この2つをどう満たしていくか、戦略を練る時代に入ったと思う。個人は企業の相似形だからだ。これが、社会起業家が注目される背景でもある。


2012年6月20日水曜日

評価経済の星、イケダハヤトを評価経済で解剖!?


ソーシャル業界で、言わずとしれたイケダハヤトさん、
ブログでソーシャルネット関連のブログを書いて頭角を表し、現在は様々なメディアで活躍のフィールドを広げていらっしゃいます。

私は個人的には数回お会いしたことがある程度で、特に親しい間柄ということではありません。最近のTwitterでのディスられ方には同情している1人です。

簡単な経歴
早稲田大学卒業→半導体メーカー→トライバルメディア→フリーエージェント

著作
講談社「フェイスブック 私たちの生き方とビジネスはこう変わる (現代プレミアブック)
その他共著多数

転職でトライバルメディアの池田社長の目にとまり、転職成功。次、1年でトライバルメディアから独立に成功。ブログ、Twitterでソーシャルネット業界を分析し、リスクをとる自信がついたという点では大きな成果だったと思います。このリスクをとれる自信の価値は大きいですからね

結婚の成功(?)。結婚はソーシャルネットとは全く関係ないそうです。
現在、ブログで15万円〜20万円のゲット
平均36時間/日で、ブログだけだと、時給で1100円〜1500円程度ですから、ブログだけでは現在のところはワリにあっていないと推測されます。

ただし、
その他の副収入をあわせると、500万円〜600万円の収入があるそうです。

また、余った時間はNPO、ソーシャルセクターのプロボノ活動をやっていらっしゃいます。

ですから、構造は、
①経済的リターン(500万円〜600万円)+②評価経済上の評価アップ(将来困った時に、お米を2トン送ってもらえる権利?)
③時間が自由になるメリット
④嫌いな仕事は断れる、嫌いな人とはつき合わない自由

物書きの才能、英語の情報収集能力、能力×ソーシャルネット→評価経済上の評価がアップ→可能性が広がった・・・

マイナス面
最近のTwittergy業界のデイスられ方は、本当にかわいそうです
ねたみなのか、元来のいじられ役キャラなのか不明ですが、この点をどなたか分析してみて下さい。ブロックを多用することで精神的なガードしていらっしゃいます。中村天風も貢献しているようです。


ただし、40代には100人くらいの社員の社長になってみたい、との発言もあり、ノマド的な生き方を一生志向しているわけではないようです。

相対的にみると、この世代の若者にしては収入面、自由、業界、社会への影響力という面で、かなり恵まれた面があることは確かだと思います。ただし、それは文章、ブログをこまめに書く能力、英語の情報収入能力、費やした時間と努力などで成りたっています。


ただし、ソーシャルネットで、最先端であったソーシャルネット業界の分析、応用したということで、
ソーシャルネットでの発信×特化分野(ソーシャルネット、ソーシャル業界)という構造にあります。
 
他に若くして活躍されている方も、ソーシャルリクルーティングの春日さんとか、ソーシャルネットの発信だけでなく、ソーシャルが大きな変化を与える分野、ソーシャルネット×特化分野をもっている点に注意が必要です。


というわけで、評価経済時代の1つのモデルであると言えそうです。

ポイントは、
1.ソーシャルネットを新しく変化する分野に応用する
2.ブログ、Twitterの評価アップから、派生する他の収益性の高い分野を生み出す
3.評価軸は、経済的価値(お金をすぐに有むもの)+社会的な価値(将来お金、お金代替物を有むもの)に振り分ける

という戦略で成り立っています



評価経済に大きな期待をするのはそもそも間違いだ


 前回のブログをもう一歩すすめると、タイトル通り、

 評価経済に大きな期待をするのはそもそも間違いだと私は考える。

以下、その理由
①プライバシー問題のコスト
 ソーシャルネットの普及、評価経済の普及によって、普通の人のタレント化が進むが、一方でプライバシー問題を生み出している。最近、Twitterもだいぶ荒れてきました。有名税とは言え、あらゆるところでみんなに監視されるコストを負担したいと思う人はどのくらいいるのでしょうか?

②評価そのものと、評価指標は異なる
 Twitterのフォロワー数やKloutスコアーは評価の代理変数であって、評価そのものではありません。ここをはき違えると、全く議論は意味のないものになります。したがって、評価指標と評価との間には常にギャップがあります。Twitterのフォロワー数が2万人いるから,困ったらお米くらいくれるかなと淡い期待をしていても、お米に困った段階ではその人の評価も下がって、支援してくれる人は誰もいないかもしれません(笑)

③評価と影響力は異なる
 評価と影響力とは異なります。本当に望むもの、価値あるものは、自分が望ましい結果を生み出す力、影響力の方です。企業でもfacebookのファン数という評価がどれほど多くても、購買につながらないとその評価の価値は低くなります。むしろ、その間の方程式、評価をどうやったら影響力につなげることができるのか? 影響力のあるユーザーを引きつけるにはどういうエンゲージメントをもつべきなのか? を解くべきなのだ。

④ネットの共振構造によりコントロールが難しい
これは、前回話した通り。フォロアー数が増えると、コアファンから、無関心の人、アンチまで幅広く取り込むことになります。したがって、自分の発言に常に好意的に捉えてくれることは期待できなくないr、コントロールが難しくなります。

⑤評価されるもとの魅力の有無
 Twitterでフォロワー数増やすには、やはり、ある程度の魅力が必要と思います。現在、ソーシャルネットの有名人、佐々木さん、津田さん、上杉さん、ホリエモン、家入さんも、みなさん本をたくさん出されていますね。既存媒体からしても、ある程度本が売れる魅力を持っていることが必要でしょう。


以上の理由から、評価経済に大きな期待をするのはそもそも間違いだ。普通の人が、評価経済の波に乗って、うまくマネタイズして成り上がるというケースもあるとは思いますが、マスの力にはならないでしょう。つまらない結論ではありますが(笑)

評価経済とは何か? 何が変わったのか?




評価経済とは何か? 評価経済になると何が変わるのか?
個人のライフスタイルや働き方などにどういう影響があるのか?

評価経済とは?
 ソーシャルネット等が普及した結果、個人の評価、価値が衆人にさらされることになった。人によっては、その評価を利用して、お金を生み出す力として機能することもある。

Twitterで考えとわかりやすいだろう。ある人は面白いつぶやきをこまめにした結果、Twitterのフォロワーが何万人になり、Kloutスコアーも高くなった。その結果、雑誌のコメントを求められたり、イベントのコメンテーターによばれるようになった。本も出版した、みたいな。

Twitterのフォロワー数、Kloutスコアー=自身の評価、価値の代理変数

 評価経済を考える際に、私は、アルビントフラーの著作「パワーシフト」を思い出す。大学生の時にむさぼるように読んだ。この本は貨幣、お金がパワーの源泉から、情報がパワーの源泉になるということを論じた本であった。この中で、プロシューマーという概念を出し、消費者が生産者的な役割を果たすようになるという予言があったが、これはまさしく現在、ネット社会で実現して大きな時代のうねりとなっている。

 トフラーは、情報、知識経済へ移行を論じたものであった。現在論じられている、評価経済は、情報、知識そのものの力とは異なり、つながりの力の方である。情報、知識を水に喩えると、評価経済はその水路にあたるこの当りの境界は曖昧だ。フォロワーの多い人のコメントが有益な情報、知識を生み出しているのか否か?は評価は分かれるだろう。 

今回の評価経済は何が新しいのか?
 Twitterのフォロワー数、Kloutスコアのように、その評価が可視化された点である。また、意図せずしてソーシャルネットに参加した結果(評価されたいと思っていないにも関わらず)、自分の評価がインデックス化される点である。
可視化の結果、ソーシャルレバレッジが働くようになったこと、そのことが新しい側面だ。数万人のフォロワーがあるから面白いに違いない、ではフォローしてみよう、という流れを生み出す。

 この構造は、実は、ネットに複雑な共振メカニズムを生み出すもとになっている。
例えば、ある人のフォロワーは、コア層であるファン、関心層、無関心層とセグメントできる。ある発言は、コア層であるファンでは概ね好意的に受けれられるが、次の関心層、無関心層では、逆に反感を買って、炎上するケースも見られるのだ。


評価経済のマネタイズ
 評価経済時代に、うまくマネタイズできるかどうか?は、人にも、やり方にもよるだろう。評価をマネタイズに比較的向いているのは、タレント、著述家、専門家、起業家などである。著作家では、佐々木さん、上杉さん、津田さん。起業家ではホリエモン、家入さんなどが挙げられるだろう。

 評価は必ずしも影響力ではない点は注意が必要だ。好感度が高いタレントが数万人のフォロワーを持とうが門外漢の問題に関して論じても、影響を与えることは期待できない。場合によっては炎上するケースも見られる。

フォロワー数=評価指標→必ずしも影響力ではない

この点を多くの人は誤解し、評価経済を過大評価する過ちを犯しているのだ。

 評価が一人歩きするケースもある。例えば、studygiftの坂口さん、一時期、グーグル+でフォロワー数で日本一を誇った。しかしながら、今回のstudygiftでは手痛い失敗を犯し、事実上、ソーシャルネットの世界から抹殺されてしまった。