2014年1月31日金曜日

これまでのCSRの方向性:インパクト投資


今後、日本企業のCSRはどのように変わるべきか?

 私の持論はこれからのCSRはインパクト投資になるという考え。

 当然、投資であるから、投資資金を上回るリターンで回収されるべきで、投資対効果を測る必要性がある。ただし、ビジネスの投資と違う点は、社会への便益もリターンに含まれるという点だ。

大まかなフレームワークは以下のようになる。

CSVを目指そうと考える企業は多いが、目標をアウトカム、インパクトに設定し、効果測定をおこなえている企業はほとんどないのが現状だ。この点が大きな課題になるだろう。

質問形式に直すと、

  1. 自社のCSRは事業性と社会性はどの程度両立できていますか?
  2. CSRの目標設定はインプットやアウトプットではなく、社会への価値、アウトカム、インパクトレベルに設定されていますか?
  3. CSRの取り組む課題は社会のニーズと自社のコンピタンス、強みの両方を考慮して決めていますか?
  4. CSR活動で、お金以外の、人材、自社の強み、信用力、ネットワークなどをどの程度提供していますか?
  5. CSR予算の決定は、取り組む社会課題を考慮して、単年度ではなく、中長期的に決定されていますか? また、裁量的にCSRのテーマや予算を決めるのではなく、戦略的コミットメントがなされていますか?
  6. CSRの支出金額の規模は会社規模、利益の増減によって決めるのではなく、自社が生み出す社会的インパクトの大きさによって決めていますか?
  7. CSRの効果測定は事後的で曖昧に決めるのではなく、事前にインパクトレベルの目標設定とインパクト評価の瀬系をして、投資対効果を明確に測定していますか?
この7つの質問に答えることで、CSRをインパクト投資というパラダイムにシフトしていくことが可能となる。




2014年1月30日木曜日

ビジネスモデル VS ソーシャルビジネスモデル



 ビジネスモデルは1つの企業がどうやって利益を生み出すかを示たものである。経済的価値、株主にどれくらい利益を生み出せるかが評価基準となる。

 これに対して、ソーシャルビジネスモデルは、多数のステークホルダーが恊働して、どうやって価値(利益だけではない)を生み出すかを示すものである。この評価基準はトリプルボトムライン(経済的価値、社会的価値、環境価値)。このモデルには、関係するステークホルダー、その機能、価値の換算値、成果指標、価値を生み出すフロー図などが入る。

このソーシャルビジネスモデルは様々なものに応用可能である。これについてはまた今後説明したい。