株式会社ソーシャルインパクト・リサーチ代表パートナー。慶応大学大学院(KBS)卒。早稲田大学院環境エネルギー研究学科博士課程在籍中。証券アナリスト。持続可能な社会の実現のために、ソーシャルインパクトの評価測定、そしてソーシャルインパクトをお金にかえる仕組みを提案。ソーシャルインパクトの評価測定、インパクトファンドの運営等を事業としておこなう。Twittier:kumataku1
2011年6月10日金曜日
企業がソーシャル化するための必要なこと?
まだ日本ではソーシャルメディアのツール的な使い方の議論が主流ですが、海外では組織変革と絡めた議論が多くなっていますね。シャーリーン・リーのフェイスブック時代のオープン企業戦略もそういう視点ですしね。
ソーシャルメディアを本当に使うこなす上では、結局はカルチャーまで含めた組織の変革まで議論が進んでいくようにに思います。
Social Media Examiner でThe 3pillars of Social Medeia Readinesssという記事で、その辺りをうまくまとめてくれています。
まず基本認識は、ビジネスのソーシャル化は一時的なブームではなく、これからの企業の新しい進化の姿なのだということが論じています。
企業は双方向の対話を通じて、ソーシャルエクイティというべきものを増やす。3つのF(Freiends,fans,Followers)が重要な指標となった。また、カスタマーとのエンゲージメントを作る上では、オープンであることと透明性の確保が鍵となっています。
企業がソーシャル化(ソーシャルビジネス化)するには、ツールを使いこなすだけでは不十分です。ソーシャルビジネスは、カルチャー、内部コミュニケーション、トレーニング、従業員のモチベーションなど、様々なことが関係してきます。
米国では、企業がRadian6やMeltwaterBuzzなどのモニタリングツールを使って、カスタマーの会話に耳を傾けるようになったり、また、自分たちのコミュニティを活性化するためにコミュニティマネジャーという新しい役職も生まれています。こういう過程を通じて、ほとんどの企業はソーシャルビジネスになる途上になる。
ただ単に、ソーシャル的な振る舞いができるようになるだけでなく、ソーシャルビジネスに進化していかなければ、今後の企業は生き残れなくなる。
ですから、ソーシャルビジネスのためには、新しい柱(人、ガバナンス、テクノロジー)を持つ必要がある。
人
組織の壁、垣根を取り払って、内部のチームがコミュニケーションできるようになり、組織の最も重要な資産である従業員の活性化が図られなければならない。
ガバナンス
トレーニング、ソーシャルメディアガバナンス、ポリシーは組織がモニターし、組織内で協調する上では不可欠になる。一貫性を保証し、組織を守るとともにエンパワーする役割を果たす。
テクノロジー
コラボレーションを活性化するプラットフォームへの投資が不可欠になる。ソーシャルCRMが重要な役割を果たす。カスタマーと意味のなる価値ある対話する際に、何を言うべきか、どう言うべきか、いつ言うべきかを知らなければならない。
今後、日本企業でも必要になる視点と思うので、こういうことが将来必要になるんだなという認識を予めもっておくことは大切ではないかと思います。
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