財団法人中小企業総合研究機構が「ソーシャル・ビジネスの事業構造と評価に関する調査研究~ビジネスモデルの視点から~」を発表した。
ソーシャルビジネスのビジネスモデルがテーマで、自分にとって興味がそそられるテーマです。では、その中身はいかに?
特に、 オリジナリティがある部分は、ソーシャルビジネスのビジネスモデル(収益モデル)として4つのパターンが提示されているところです。
4つの収益モデル
①差別化モデル
②コスト優位モデル、
③コスト転嫁モデル
④パトロニージシップ・モデル(会員から会費を徴収するモデルです)
うーん、ソーシャルビジネスの収益モデルをこの4つのパターンで提示するのはちょっとというか、全く納得感がありませんね。
問題点を挙げてみると、
- ビジネスモデルというのはどうやって価値を創出しているかを示す設計図のようなであって、コストがどうのこうの、収益を誰から得るかという次元のものではないです。
- 差別化モデルが挙げられていますが、どうやって差別化することで価値を生み出すかの部分がビジネスモデルなんです。この分類ではどういう価値を創出するモデルなのかがはっきりしない。次元が異なる様々なものがごじゃまぜになっています。
- 営利企業ではなく、ソーシャルビジネスならではのビジネスモデルという位置づけになっていない。この部分が明確化されないとモデルの有用性は非常に低いものです。営利企業のビジネスモデル類型は様々な論者が提示してますから。
- また、具体的に、有名なソーシャルビジネスをこの分類でわけようとしてもうまくいきません。フローレンスは? いろどりは? コペルニクはどこに位置づけされんでしょうか? 現実がプロット出来ないということはモデル分類の不備、思考の曖昧性を示しています。
以上の結果、
この4つのモデルを知っても、実際にソーシャルビジネスやっている人にとって全く役に立たない、有用性(事業をうまくいく可能性を高める)がないものになっていると思います。
というわけで、自分で、ソーシャルビジネスのモデル構築をやることにします!
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