2010年9月16日木曜日

ソーシャルメディア時代の企業像?

ザッポスの伝説から何を学ぶか?

 今月のHBRはザッポスのCEOトニー・シェイのインタビューが掲載されている。ザッポスはソーシャルメディアの申し子のように思われているが、インタビューでは在庫管理、コールセンター、顧客サービス、企業文化などベタな話が多かった。

 ザッポスは、広告にかけるお金があるなら顧客サービスに投資すべきと考える。顧客が口コミでマーケティングしてくれるからという理由からだ。顧客サービスはコストではなく投資と捉えている点がユニークだ。

 また、顧客対応にマニュアルはなく、個人的なきずなを育むことをモットーにしている。従来のマーケティングはROIを計算するとき顧客生涯価値を一定と考えるが、徹底した顧客サービスで顧客の心にブランドとのきずなを作ることで顧客生涯価値を向上できると考えている。ザッポスにとって企業文化を最大の差別化の武器である。

 日本にここまで徹底した会社は聞かない。ネット上の口コミの影響力が増すにつれ、従来型広告は力を失い、本物の顧客サービスがよりペイする傾向が強まることは重要な傾向である。これは、広告の投資効果(残存効果、ブランド形成効果)が薄れているということだ。ザッポスから、ソーシャルメディア時代の今後の企業像を導くことができるだろう。

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