株式会社ソーシャルインパクト・リサーチ代表パートナー。慶応大学大学院(KBS)卒。早稲田大学院環境エネルギー研究学科博士課程在籍中。証券アナリスト。持続可能な社会の実現のために、ソーシャルインパクトの評価測定、そしてソーシャルインパクトをお金にかえる仕組みを提案。ソーシャルインパクトの評価測定、インパクトファンドの運営等を事業としておこなう。Twittier:kumataku1
2011年11月21日月曜日
資本主義3.0のメカニズム
資本主義2.0から3.0へのパラダイムシフト
何故、時価総額からソーシャルキャピタルにシフトする必要があるのか?
時価総額は株主の財産価値が増えたことだけを意味している。
ソーシャルキャピタルはステークホルダーが満足しないと増えないという意味で、より社会にとって包括的な指標となっているからだ。しかし、このソーシャルキャピタルをどう測定するかは時価総額ほど簡単ではない。
ブータン王国のGNHが話題になった。我々もソーシャルキャピタルを測定する評価手法が必要である。
また、我々の活動は、
資源のインプット→アウトプット(短期、中期、長期)→アウトカム(ステークホルダーにとっての価値)で、時価総額よりもソーシャルキャピタルの方がより社会にとってのアウトカムに近いからだ。
ブータン王国のありかたをみせつけられて、GDPを増やしても幸せに限らない、ことに我々日本人は改めて気づかされた。
また、資源の調整メカニズムの変化も興味深い。これまでは、所有権が資源調整メカニズムのエンジンだったが、情報シェアリングが急速にその地位を浸食している。
ノーベル経済学者ロナルドコースは企業がなぜ存在するか?という根本的な問題に、市場取引にはコストがかかる、だから、組織がそのコストを節約できるから、組織が存在する、ということを発見した。
しかし、その市場取引コストが情報シェアリングによって急速に低下している、取引コストが極限的にゼロに近づいていっても企業は必要とされるのか? 所有権がなくなっても経済活動は円滑に行われるのか? この問いに答えを出すのが資本主義3.0の新しいフェーズになるだろう。
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