2012年7月15日日曜日

ソーシャルファイナンスの7大原理


今後、発展が見込まれるソーシャルファイナスの指針となる、「ソーシャルファイナンスの7大原理を示してみたい。
1.       ソーシャルファイナンスはお金の出し手がお金の受け手を制御する1つの制御(ガバナンス)メカニズムである

2.       ソーシャルファイナンスはお金の出し手にとって、経済的なリターンと社会的リターンを満たす手段を提供する。

3.       投資家は、経済的なリターンと社会的なリターンの総和による効用最大化を目指す。

4.       社会的なリターンを提供するガバナンスメカニズムは、お金の出し手とお金の受け手がダイレクトに結ばれるP2P型がより適している

5.       企業の資金調達は負債と資本がある。これに加えて、ソーシャルファイナンスにおいては、条件付き契約(例 匿名組合契約)が第三の手段として用いられる。これは、資金の受け手と出し手に、より柔軟な契約することでより効率的契約となる。契約締結コストの低下とモニタリングコストの低下によって可能となる。

6.       ソーシャルファイナンスにおいて、お金の出し手の効用は、その可視化により、集合的投資、共感、投票、志を実現する意味合いが深まっていく。

7.       クラウドファンディングの革新性は、これまでは資金を調達することが難しかったプロジェクトや個人が資金の調達を可能とした点にある。クラウドファンディングは比較的ゆるい契約形態(不完備契約)であるが、プロジェクトのミッションの明確化、実名制、プロセスの可視化によりモニタリングコストの低下、情報の双方向性、コミュニティ化による社会的信頼(ソーシャルキャピタル)醸成がそのメカニズムを補完する。

0 件のコメント:

コメントを投稿