国土交通省の委託事業の一環で、大学生が休耕地を活用した地域活性化プロジェクトのSROI評価をやっています。
このような地域活性化は全国で様々事例がありますが、実際にどのくらいの効果があったのかは計算することはほとんどないので、調査としては貴重ですね。また、それが地域活性化の成功メカニズムを明らかにするきっかけにもなります。
SROIを計算する場合、
アウトカム/インプットを計算して、その社会的効率性を算出、評価します。
今回の場合は、大学、学生がその要(カナメ)となっています。
まず、学生、大学がインプットとして入ることによって、プロやそれで生計を立てている人だったら成立しないプロジェクトが成立させることができます。
また、学生、大学が主体になることによって、様々な地域の人たちの協力を得ることができている。やはり、利他的な活動や活動主体がやることは「巻き込み力」があります。
このような地域活性化プロジェクトの場合、技術開発と同様に「スピルオーバー効果」が生じます。このプロジェクトで地域に様々なプラス効果が生じるが、その効果の受け手、所有者がそれを受け取れない場合、そのプロジェクトをやるインセンティブが生じなくなってしまう。いわゆる正の外部性ですね。行政が補助金を出す方法もありますが、厳密にみるとその効果は違うように思います。その点、学生、大学が主体になることで、スピルオーバー効果を実現できるという点も大きな点に思われます。
次の段階は、このプロジェクトが他の地域へ展開可能な形のモデル化ができるといいと思いますので、今回の調査もその点を見据えたレポートにしたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿