現在、厚労省は若者就労者のサポートステーションのSROI分析を進めています。公社研が受託して全国サポステのSROI分析をしていて、私も統括コーディネーターとして今週末に会議に出張してきます。
中間段階ですが、SROIは3.22倍と高い結果が出ているようです。つまり、費用(年間20億円)の3.2倍の65億円の便益が出ていることになります。
しかしながら、このサポステは事業仕分けでは効果がないということで仕分け対象になったのですが、いつの間にか復活してきた事業です。
SROIの計算上は非常に高いのに、どうして仕分け対象になったのでしょうか?
仕分け対象になったのに、どうして高いSROIの計算値が出たのでしょうか?
以上のような論点があり、非常に楽しみです。
インパクト評価の基本はwithとwithoutの差です。
サポートステーションがあった場合となかった場合にはどのような違いはステークホルダーに生じていたのか? サポートステーションがあった場合は現実に生じたのでデータがあります。しかしながら、なかった場合は現実にはないので、その差を計算するインパクト設計が必要になります。サポステに行った人が就労に成功したら全てがサポステの手柄になるわけではなく、サポステを使わなかった人の就労率と比較して、厳密にそのインパクトを計算する必要があります。また、サポステのどのような機能が就労支援に影響を与えているかのモデルも構築する必要があるでしょう。また、当然、地域性による違いもあるでしょうから。
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