2011年9月29日木曜日

ソーシャルメディア時代の「囚人のジレンマ」の解き方

ゲーム理論では有名な「囚人のジレンマ」という問題がある。
プレーヤーAとBがお互いの利得を高めようと努力する結果、お互いの利得を減らす状況に陥り、そこから抜け出せないというものだ。

かつての米国とソビエトの軍拡競争、企業の寡占市場での値下げ競争など、いろいろな形で現実にこの囚人のジレンマをみつけることができる。

この囚人の解き方の一つは繰り返しゲーム。何回もゲームを繰り返すことが前提になっていると、一時の利得を得ることに固執せずに協調が生まれる。

もう一つはお互いにコミュニケーションをとり、信頼を得るというもの。

ソーシャルメディア時代にもう一つの解法が生まれたと思う。プレーヤーAとBの行動を第三者が常にみている、監視しているというものである。仮に、AがBをだますとすると、第三者はAは人をだます人と烙印を押され、ゲームの相手にしてもらえなくなったり、だますことを前提に取引をせまられる。このような将来の利得の減少を防ぐために、プレーヤーAはいい人でなくてもだますことがなくなる。つまり、いい人になってしまうのだ。

ソーシャルメディア時代にはいい人でなくても、いい人に振る舞わせる力がある(笑)。この点は興味深い点だ。

普通の人でも、神社のお賽銭で、人がみている時と人が見ていない時では賽銭金額も変わるのでは?

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