2012年7月9日月曜日

ソーシャルビジネスの分析モデルとは?


 社会起業、ソーシャルビジネス向けに、ビジネスモデルジェネレーションをどう使うことができるかを考えています。

 ビジネスモデルという概念はいろいろな意味で使われていて、実は明確な定義は定まっているわけではありません。ただ使う側の立場からすると、そのビジネスモデル論は
  1. 必要な要素を含んでいるか? 
  2.  部分と全体の関係性は適切であるか?
  3. 静態的なものではなくダイナミックなモデルとなっているか?
以上の3つの観点がビジネスモデルを考える上で重要のように思います。

 ビジネスモデルジェネレーションは①必要な要素は含んでいるのですが、②部分と全体の関係に関して言うと、9つの要素が全て同列、同じウェイトなっている点で私からすると問題を感じる面があります。

 ビジネス戦略論では何が最も重要か? 何が競争優位を決めるのが長く議論されましたが、現在はリソース(経営資源)が最も重要で、戦略立案の起点になる見解が一般的になっています。この点は、企業でも、ソーシャルビジネスでも同じように思います。

 リソースが、主要活動、価値提案、顧客セグメント、顧客との関係、そしてコスト構造に大きな影響を与えます。ですから、リソースは他と同列に扱うよりも、特別な地位を与え、リソースと他の要素の関係を考えることがビジネスモデルを考える上でも有益な洞察を与えます。

また、③の観点からは、リソースと他の要素との関係性はダイナミックに変化していきます。もっと積極的に、その動学的な面をビジネスモデルジェネレーションに取り入れる必要があるように思います。例えば、知識やノウハウなどのリソースが蓄積され、強みが強化されることで、顧客ターゲットや業務が変わるという面はよくあることです。

私のソーシャルビジネスの分析モデルは以下のようなものです。縦軸はサステナビリティのレベル、横軸は経営資源、リソースの深化を取る形になります。


このモデルは、経営資源、リソースの深化によってサステナビリティがあがることを示しています。ステークホルダー〜マネタイズの部分がビジネスモデルに相当したものになります。


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