2012年11月27日火曜日

政策の判断基準



今回の衆議院選挙は多くの政党が乱立し、国民からするとどの政党を支持するかを決めるのが難しい。

政党、政治家のイメージではなく、「どの政策の組み合わせ(ポリシーミックス)が、国民の健康と幸福を最大化するか」という視点が必要だろう。

では、ある政策が国民のためになるのかどうかはどう判断すべきなのか?

まずよく使われるのが、通常の費用対便益、B/C分析である。Bを金銭的な経済便益、Cはコスト、投資とする。このB/Cが1を上回るかが一つの基準となる。この値が1以上のものは民間に移管していくというのも1つの考え方である。

ただし、B/Cの高低だけでは政策の優劣を判断するのは実は正しくない。分子に、金銭換算できない「社会的な便益S」も加えるべきだからである。

政策の優劣を判断する際には、(B+S)/C1を上回るかどうかが重要となる。

このSには、国民、様々なステークホルダーにどういう社会的便益が生じるのか? それがどれくらいの価値なのかを明快に説明できて初めて、政策は正当化されることなる。

それには、ソーシャルインパクト分析が役立つだろう。

①社会的課題の深刻度:そもそも、この問題がどれだけ社会的な課題、深刻なのか?
②社会的投資効果:投資金額に比べてどのくらいの経済的便益と社会的便益が生じるのか?
③スピード:どれくらい迅速にその社会的課題の解決に役立つのか?また、ボトルネックはないのか?
④波及効果:地域、産業への波及効果はどれくらいあるのか?
⑤政策実行基盤:この計画の実行基盤は十分なのか?

以上を勘案して、政策が生む効果を定量評価することが、政策の比較、政党の比較には有益だろう。

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