2012年11月25日日曜日

国土強靭化計画は学者が捏造に加担した、政治的なプロバガンダに過ぎない


国土強靭化計画は学者が捏造に加担した、政治的なプロバガンダに過ぎない。本当に真に受けて実行したら、日本は破産する。

 安倍首相(予定者)はだますことはできるかもしれないが、これが本当に実行されたら、日本は大変なことになる。実は多くの誤りが含まれているからだ。

この政策の推進者は、言わずと知れた、京都大学の藤井教授である。

国土強靭化の論拠として、以下の式を挙げている。
名目GDP=5.9×公共事業+1.3×総輸出+誤差
この回帰式が1990年から2009年で、名目GDP82%を説明できると主張している。この式で、1兆円の公共事業は5.9倍、5.9兆円の名目GDPの増加をもたらすと主張しているのだ。

言ってみれば、この式が国土強靭化計画推進の唯一の論拠なのだ!

しかしながら、この式には多くの間違いが含まれている。

間違いを指摘しておこう。

間違い1
名目GDPを公共事業と総輸出の2つの変数で説明している点がまず根本的な間違いだ。名目GDPには金融政策、金利も影響を与える。影響を与える多くの変数を除くことで、この公共事業の効果(5.9倍)は非常に過大評価されたものになっている。

間違い2
公共事業と総輸出は名目GDPの構成要素で11%13%を占める。この低い寄与度を考えると、公共投資、総輸出の2変数で名目GDPのモデル特定には無理がある。

間違い3
因果関係を考えても無理がある。公共事業が多くなるのは景気が悪くなった時だ。だから、名目GDPと公共事業がみせかけの相関があったとしても、公共事業が名目GDPを決定するというモデルは理論的ではない。むしろ、政策実行のタイムラグを考えると、名目GDPが下がると、次の年の公共事業が増えるという逆の因果関係となる。また、公共効果の効果は決定された年に単年度で生じるわけではない。この点も間違いだ。

間違い4
被説明変数、名目GDPの説明変数として総輸出をとるのは経済理論的に正しくない。国内の輸出は国内でなく、海外の景気、海外のGDPの説明変数とするのが経済学の標準モデルだ。

間違い5
説明力82%というは、統計の専門家からすると、社会科学の場合では、その数字だけみただけでほとんどウソか誤りだ。

是非、藤井教授には、この回帰式に使った数字を出してもらいたい。公の元で、この式が本当かを確認したい。これだけのことをぶちあげているのだから、その責任があるだろう。

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