2010年11月15日月曜日

ソーシャルグラフを巡る戦いをみる2つの視点

 ソーシャルグラフに関しては2つの視点が重要だと思います。1つは、ソーシャルグラフの所有者は誰なのかということです。ソーシャルグラフを巡る戦いが勃発しているのはまさにその所有者が誰なのかの社会的合意が得られていないからです。もう1つは、そのソーシャルグラフの価値はどれくらいなのかという問題です。ソーシャルグラフを巡る戦いが起こっているのは、まさにその価値がものすごく高くなる可能性がはっきり認識されたからだと思います。

 ソーシャルグラフも情報財ですので、限界コスト0で複製可能、非競合的、非排除的な性質をもっており、所有権が設定しづらい面があります。今後を考えると、おそらくはソーシャルグラフの所有権と使用権が分離される形になると思います。それがソーシャルグラフの価値を最大化する方法だからです。

 我々ユーザーサイドからすると、究極のプライバシーでもあり価値あるソーシャルグラフや行動履歴を無料でプラットフォーム企業に提供してしまっているので、その価値が認識されると、高く売ろうと考えたり、それをまとめて儲けようとするホールセラーのような存在が現れてくるかもしれません。

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