2011年5月21日土曜日

投資ファンドもソーシャルな時代に入った!?

昨日は、ミュージックセキュリティーズの被災地応援ファンドの説明会に行ってきました。

もともと、ミュージックセキュリティーズは音楽CDのファンド事業をやっていました。CDの原盤の権利取得費用、例えば150万円とか200万円を小口出資によってまかなおうというものです。

いつのまにか、被災地支援などのようなソーシャル分野へのマイクロファイナンスの担い手に変貌しつつあります。

この会社がうまいのは単に金銭的リターンだけでなく、ソーシャルリターンの部分も意識させて、お金集めを仲介している点です。

今回の被災地応援ファンドでは、ソーシャルリターンとは、被災地を応援したいという気持ちです。また特典で、名物料理を食べ放題みたいなものもアピールしています。

今回は5000円が寄付、5000円が出資になります。手数料は500円です。
出資といっても、株主の権利ではなく、匿名組合の出資になります。

リターンの設定は実は応募直前のページにならないと出てきません。この辺りはミュージックセキュリティーズ側がよく考えてのことでしょう。お金を集め側にいたことがある人間にはわかる話です。

投資リターンは、ある基準の売上を設定して、それを上回った場合の分配金を決めておくという方法です。売上の基準値設定が実際の業態からみるとかなり高めに設定されているので、投資家がリターンを得られる可能性は高くはないでしょう。ソーシャルリターンで補ってください。

本来的なことを言うと、会社の株主と匿名組合の出資者の間には利害のコンフリクトがあると思います。その解消方法は示されておらず、まあざっくりやっているようです。

投資ファンドもソーシャルな時代に入りつつある予兆を感じさせるので、非常に興味深いです。

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