2012年10月22日月曜日

ROE最大化の問題点


 アンケート等をみると、企業は株主価値の最大化、ROEの最大化を企業の目的変数にしているところが多い。現在はこのROE最大化のパラダイムが過剰適用して形となり、逆に問題を引き起こしている。

 多変数の制約条件付き最適化問題をやったことがある人ならご存知だが、多数の資源の組み合わせによって生産がおこなわれる問題の解法は、稀少資源が最も効率的に使われるようにするのが正しい答えを導くコツである。

 例えば、小売業であれば、売り場面積が最も稀少なので、その売り場面積が最も効率的に使われるように他の資源を組み合わせるのが最も利益を生み出すことができる。

 ROEの最大化の背景には、資本が最も稀少であるという暗黙の前提条件が含まれている。確かに、戦後何十年にわたって資本が最も稀少が経営資源だった。人はたくさん余っていたからである。

しかしながら、現在、資本は昔ほど稀少なものかどうか?

資本は他の資源によって代替不可能なものかどうか?

現在、企業にとって最も稀少な資源は何なのか?

 例えば、生産するのに、労働力、物的資産、資本、イノベーション資産の4つが必要とした場合に、多くのおいては、イノベーション資産が最も稀少となっているケースが多い。

したがって、イノベーション資産が最も効率的に使われるように生産資源を組み合わせる、そのような組織体制を作るのが企業にとって正しい答えとなる。

 あまりに長く資本が最も稀少な資源であり、ROEが信奉されてきたが、実はそれは既に間違いである可能性が高いのだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿