2014年2月7日金曜日

広告会社にとって社会的価値評価の可能性?


広告会社にとって、社会的価値評価はどういう意味、どういう可能性をもつのか?

 資本主義の大前提は市場メカニズムが社会的最適につながるということ。しかしながら、市場メカニズムで評価されない外部性が生じる場合は市場に任せていても社会的最適は達成されない(市場の失敗)

そこで、政府の必要性が正当化される。しかしながら、当然、政府の失敗も起こる→NPOや社会的企業の必要性

 近年、企業活動の影響のトレーサビリティの高まり、またソーシャルメディアが普及し情報の拡散力があがり、企業が外部性を無視することが、社会にとって最適でないとともに、企業にとっても最適ではなくなってきている(社会からのしっぺ返し、炎上)


→そこで、企業自ら、企業活動の外部性(社会的価値の評価)を経営に取り込み、自己修正する必要性が高まってきている。(外部性の内部化)

 マイケルポーターもCSVを提唱し、企業経営の目的は経済的利益とともに社会的利益の両方を最大化するべきだと提唱。

 また、経済価値と社会的価値の両方を高める(ソーシャルイノベーション)ためには、企業のその境界を乗り越え、様々なセクターと協力、恊働する必要が高まり、恊働により社会へのインパクトをどう高めるか、collective impactという考え方も生まれている。

現在、様々な社会的価値の評価基準・評価手法、また認証などが出てきている段階。

一方、従来の広告の効果の低下も進んでいる。広告は自分の会社や製品の情報を広め、取引先や顧客からの信頼を高める手段(自己証明)であるが、

インターネットやソーシャルメディアの普及とともに、自己証明の効果は低下し、生活者は自分の知人や信頼する専門家からの情報や判断を購買の判断基準にするようになっている。つまり、社会的証明の重要性が高まっている
 このような流れは広告業の未来にとって、このような意味をもつのか? 広告会社はこの流れにどのように取り組むべきなのか? どこにリスクがあり、どこにビジネスチャンスがあるのか?
 
以上のような点を20-30ページのレポートにまとめる予定です、、ご興味ある方はご連絡下さい(e-mail:takukumazawa@gmail.com)

2 件のコメント:

  1. 森です。すごき興味はあります。ただし、広告業の前提に、むしろ広告というよりは,情報メディア環境の生態系において、キーストーンとして恵まれた種であった広告代理店の存在があります。広告と広告会社を少し、機能として分けて捉える時に、業態としての広告会社がどうなるのか??

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    1. ありがとうございます。また議論させて下さい。

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