2010年10月30日土曜日

企業がNPOのソーシャルメディア活用事例から学べることもある

「NPO × ソーシャルメディア」勉強会に参加。
日本のNPOのソーシャルメディア活用は海外と比較するとだいぶ遅れている。勉強会ではNGO/PLASのキャンペーン事例など先進的な取り組みを聞くことができた。

 NPOと営利企業を比較してみたい。NPOの方がインフルエンサー(影響力が大きい人)にキャンペーン協力してもらうなどのレバレッジをかけやすい。営利企業の場合は、何か見返りをあげないと難しいし、お金を渡しインフルエンサーに協力してもらうと開示が微妙なところがあるし、隠して後でわかると批判をあびることもある。NPOが無償で協力してもらう場合はこのような問題は生じにくいし、インフルエンサーもNPOキャンペーンに協力しているいい人というブランディングにプラスになる面もある。

 もう1つはNPOの場合は認知〜アクション(例えばファンドレイズ)までの階段(Ladder of Engagement)が長いことだ。ツイッターで知ってもらってもファンドレイズまでなかなかたどり着かない。大企業の場合は認知の高さもあり、キャンペーンの認知〜商品を買ってもらうという階段はそれほど長くはない。NPOの場合は、認知〜アクションに至るLadder of Engagementをより緻密に設計しなくてはいけない。オンラインだけなくオフラインも絡めたり、様々なプラットフォーム連携も有効だろう。

 これまではNPOと営利企業の違いを話したが、企業側も、インフルエンサーを有効に活用することと、認知から購入まで、初期購入者からヘビーユーザーに転化させるLadder of Engagementをより緻密に設計していくということは、ソーシャルメディアの効果を高める上で重要な要素と言えるだろう。

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