2011年3月3日木曜日

ソーシャルメディア時代の危機管理

ソーシャルメディア時代の危機管理

 David scottの Real-Time Marketing and PRで、ソーシャルメディア時代の危機管理のあり方などをいろいろと述べている。

 事前に対処すべきこと、ルールなどを記述している。しかしながら、事前のルールは、事前の想定の範囲内でおこるシナリオにしか対応できない。現代の危機の特徴は、その伝播経路、スピード、そして企業に与えるダメージという点で往々に想定範囲からはずれてしまうのが特徴でもある。

 David scottが特に強調していたのは、オープンであることと正直さである。これはルールではなく、お客さん対する姿勢、社会に向き合うスタンスである。この2つの要素は、PR担当者だけに限られるわけではなく、社員全体に求められるものである。

 弁護士の言う通りに、不利なことを言わない、ノーコメント、謝罪しないなどの従来の指導を守り通しても、ソーシャルメディア時代にうまく機能しないことが既に証明されている。JR福知山線脱線事故のように、裁判の判決が民意の感情も考慮して決められるケースがますます増えているからである。

 この点も考え合わせると、社員全体にオープンであることと正直さをどのように浸透させるかが危機管理上も極めて重要である。やはり危機管理の最強のツールは企業文化なのかと考えられなくもない。ただし、企業文化には会社よってどのくらいコントローラブルかどうかという目的達成性の別の問題がある。

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