Klout現象を考える 信用創造メカニズム
Jeremiah Owyangが「Klout for Business: A Useful Metric –but an Incomplete View of Your Customer」で、
Kloutという単一の指標に依存しすぎることに警鐘をならしている。米国では、それだけKloutの影響力が大きくなってきたというべきだろう。日本はまだKloutの有用性を啓蒙する段階にあると思う。
信用という目に見えないものが可視化させることのメリットとデメリット。昔は、信用という目に見えないが重要な資産は、長い間の努力と誠実性のもとに築かれるもので、一朝一夕に築くことはできないと言われていた。
ところが、人と人とのつながりが可視化され、さらには数値化すると、信用(正しくは信用指数)を築くスピードが桁違いにスピードアップした。
信用が創造されるプロセスは、取引があった人が「あの人は信用できる」と感じる→それを直接取引がない人にも伝えることでレバレッジがきくというプロセスが必要だ。ソーシャルメディアによって、この後者のレバレッジが段違いにきくようになった。レバレッジがききすぎるがゆえに、ある意味でバブル的な要素も当然含まれるようになる。昔の1対10のレバレッジ比率が今や1対1000、1対10000になっている。
また、信用指数が目に見えたり数値化できるために、またそれを大きくするメリットも生じるために、本人がその数値を高めるために躍起になるという現象も生んでいる。これがパーソナルブランディングと言われている分野だ。
いずれにしろ、バブルははじける。信用(指数)を創造していくスピードも早ければ、崩壊するスピードもまた早い。本物の実力と本物の信用を得ることでしか生き残ることは難しいだろう。
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