2012年9月19日水曜日

イノベーションをおこす経営モデル?



The New Corporate Garageという論文によると、現在、大企業でも、ITの力やオープンイノベーションの力により、昔に比べてイノベーションしやすくなった。その結果、大企業とベンチャー企業を比べた場合、大企業の方がイノベーションを行う上で有利になったのではないかと考察している。

この論文では、イノベーションの歴史を4つの世代にわけている。

1世代=孤独な発明家:エジソン
2世代=工業化と大企業によるR&D:デュポン
3世代=ベンチャーキャピタルとスタートアップ:アップル
4世代=コーポレート・ガレージ:IBM

 確かに、欧米ではIBMP&G、そして第三世代の代表選手であるアップルは第四世代のイノベーターとしても活躍し続けている。

 私自身は、イノベーションを「その企業が世の中の人々の意識や行動をどれだけ変えることができたか?」を基準に判断している。その企業がなかった場合との世の中の差異がその企業のイノベーション度合いを表すと考える。

 翻って、日本はどうだろうか? 日本は第3世代のベンチャーキャピタルモデルもあまり成功例がない。第四世代と言える企業も数少ない。日本の大企業は、第2世代の残骸のような企業が多いと言うのは少々手厳しすぎるだろうか?

 いずれにせよ、日本は大企業のイノベーション力が欧米企業と比べて弱いように思う。この点を、新しい環境の中で、どういう経営モデルを作り克服できるかが、今後の日本にとって重要な課題であるように思われる。

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