2012年9月11日火曜日

クラウドファンディングの最適化戦略とは?


前回のソーソヤルインパクトレポートで、具体的なプロジェクトで、クラウドファンディングの成功要因を分析した。

今回はもう少し抽象化して考えてみる。私自身、非常に抽象思考の人間だから。

一言で、クラウドファンディングの成功を定義すると、THE LADDER OF ENGAGEMENTの最適化と言うことができると思う。

THE LADDER OF ENGAGEMENTとは、その名の通り、参加者のエンゲージメント、関与度の階段である。参加人数×関与度の面積を最大化、最適化することが、クラウドファンディングの成功につながるのだ。



図表は、NPO業界で、有名なエンゲージメントモデルである。

これが何を意味しているかお分かりだろうか?

ポイントは、クラウドファンディングで成功するには、顧客の支払うお金の最大化を目指すのではうまくいかないということである。

×顧客→○関与者
×支払うお金→○関与度

何故なら、できるだけ多くの人がインタラクションを生み出すことが、お金の支払い手の価値を高めるから。お金を支払わない人にもできるだけ多く参加してもらい、インタラクションを生んでもらいたいのである。お金を支払っていない人も、プラットフォームに価値を提供しているのである。

これは、ソーシャルゲームと同じ構造になっている。無料で、できるだけ多くの人に参加してもらい、後は、アイテムや武器なでを有料化して回収するフリーミアムモデルである。


もう1つ重要なポイントは、リターンの設計を、エンゲージメントの階段を適切に設定することで、確実に、その人が評価する最大価値まで階段をのぼってもらうことだ。 関与度の違いを生み出すリターンを設計できるかどうかが重要なのだ。

コストベースではなく、Willing to Payベースのプライシングと言える。
参加者同士のインタラクションの差が価値、Willing toPayに近いことも、実証されている。

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