デビット・ジェームズ・ブルナー氏が書いたものをいくつか読んでみた。彼は、アライアンス・フォーラム財団の研究員で、公益資本主義に関して研究している。
主張はほぼ納得いくものだった。ダグラスノースなどの研究バックグランドが自分と似ている。
資本主義の行き詰まりは、株主の力が強くなりすぎたことに原因がある。その結果、ステークホルダー間のゼロサムゲームになってしまっている、とういう分析だ。
では、ゼロサムゲームからプラスサムゲームにどうやったら転換できるか? 様々なステークホルダーの協調を促す、良質の制度を設計する必要がある、というのが彼の解答である。
分析のベースは米国のものだが、今の日本企業に当てはまる部分も多い。典型的にはソニー、パナソニック、シャープ等、かつて栄華を極めたかつての日本の優良企業を思い浮かべるといい。
ゼロサムゲームどころか、一部ではエンドゲームにもなりつつある企業もある。
ブルナー氏は、公益資本主義は3つの条件、公平性、持続可能性、改良改善性が必要と考えて、新しい評価手法が必要という主張もしている。。
私は、持続可能性の評価指標は既に開発したので、残りの2つの評価手法を開発したいと思う。トレードオフ関係がある状態をどう定量化するかという部分の難しさはあるが、それほど難しい作業ではないと思う。
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