2012年9月8日土曜日

「良い会社」に関する仮説について


 世の中には、良い会社を判断する様々な基準や考え方にあふれている。今回は、良い会社が満たすべき条件、良い会社の7つの仮説を提示してみたい。

 まず大前提として、企業は株主のみならず様々なステークホルダー(従業員、取引先、顧客、行政等)と取り巻かれている。これらのステークホルダーとの良好な関係構築がなければ、その企業の中長期的な持続的な成長は難しいものと思われる。

良い会社の判断基準は、ステークホルダーからの視点、ステークホルダーとの関係性になるのである。

大前提
良い会社はステークホルダーと良好な関係を保ち、ステークホルダーから高い信頼を得ている。いわゆる、企業ソーシャルキャピタルが高い

 また、その企業がどういう方向に向かっているのかが分からなければ、ステークホルダーからの協力が得られにくい。

仮説1 
良い会社は高いミッションを掲げ、ステークホルダーに対して、機能性価値のみならず、情緒的価値、精神的価値を提供する

信頼を得るには、絶え間のない誠実なコミュニケーションが不可欠である。

仮説2
良い会社は、オープンな企業文化をもち、ステークホルダーに対して高い透明性がを保っている

仮説3
良い会社は、ステークホルダーとのコミュニケーションチャネルを確保し、対話型、双方向のコミュケーションを活発にしている

ソーシャルメディア普及もあり、経営に高いアカウンタビリティが求められるようになっている。

仮説4
良い会社は、ステークホルダーに対して高いアカウンタビリティを果たしている

また、社会的課題の解決には様々なステークホルダーとの協力関係を築く必要があり、

仮説5
良い会社は、ステークホルダーとの価値共創を通じて、社会にイノベーションをおこしている

また、地球の持続可能性が問題になり、様々な自然環境や有限の資源の利用に関しても意識が問われるようになっている

仮説6
良い会社は、サステナビリティに関して高い意識をもち、環境等にも企業行動で配慮をもっている


企業には様々なリスクがあり、そのリスクにうまく対処することが不可欠である。


仮説7
良い会社は、リスクに対して十分な注意をし、リスクモニタリング体制を備えている


以上の結果、
良い会社は、良質で低コストの経営資源を集め、ステークホルダーに高い協力インセンティブを生み出し、「囚人のジレンマ」から抜け出し、高い協力関係を獲得している。この7つの条件を高い水準で満たす良い会社が、いかに高い投資パフォーマンスを示すかは後日報告したい。

0 件のコメント:

コメントを投稿