2012年11月10日土曜日

外部性の大きな産業の歪んだインセンティブ


 繰り返し金融危機が起こるのは、お金を儲けようとする欲望と、それを満たす投資機会にアンバランスがあるからだと思います。

 問題なのは、金融セクターは外部性、社会に与える様々な影響が大きいので、金融危機が起こった結果、世界全体、国民全体が大きな影響を受ける点です。この点をあるため、大きな金融危機が起こると国が危機に陥った民間金融機関を救済しようとします。

金融セクターはレバレッジによって、ばくちが成功すると大もうけ

失敗すると、そのツケは国民に回される、

まさに損しない博打をしているのと変わりません。言葉を言い換えると、国民のお金で博打しているのと変わりません。

もう一つ、外部性が大きな産業にエネルギー産業、電力会社が挙げられます。

東電の場合も、原発がうまく機能する場合は自分たちの利益となり、

原発事故が起こると、損害が大きすぎて、国民の税金が投入される、

これも金融と同じ構造で、大多数の国民が原発を望んでいないにも関わらず、国民のお金で原発という博打をしている、同じ構造になります。

つまり、外部性が大きな産業は歪んだインセンティブをもちやすい、ということが言えると思います。

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