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もともと、ソーシャルインパクト指数は、内閣府の社会的企業の雇用創造事業で、助成金採択された社会起業家のインパクト評価として開発されたものである。
従来のSROIと比較して、効率性と効果性の両方を包括した分、その汎用性、応用可能性が高くなっている。
政策コンサルタントのアドヴァイスもあり、このソーシャルインパクト指数は、政策評価の評価に効果を発揮することがわかったので、このための修正を考えてみたい。(書きながら思考を構築しているわけで着地点は現時点では考えられていない)
ソーシャルインパクト指数を用いて政策を評価することで何がいいかというと、数値で示せる分だけ、わかりすさを高めるとともに、政策間の比較可能性を高めることができる点だ。予算が緊縮となり、政策の優先順位をつける必要性が高まっている。
①社会的課題の深刻さ
まず、ある政策の優劣を判断する際には、やはり、その政策がどのような社会的な課題を取り組むかというテーマ性がある。政策でターゲットとする社会的課題が、重大な、深刻な、緊急的な、社会的課題に取り組む政策価値の方が、他の条件を一定とすると、政策価値が高いと考えられる。
それは、より多くの人に影響する度合い×その影響の深刻度と捉えられるだろう。この深刻度には、可逆性、不可逆性という区別も必要となる。不可逆的な課題(とりかえしがつかない課題)ほど、重要度が高いと言える。
②社会的投資対効果
政策効果は、インプットに比較したアウトプット、アウトカムが高いほど、つまり、アウトカム/インプットの比率が高いほど、政策価値は高いと言える。この数値がいくらであれば実行すべきかどうかというハードルレート設定はなかなか難しい問題だ。いつも問題となるのが、アウトカムをどう金銭換算するかという点である。政策目的は金儲け(商業)ではないので、金銭価値にしにくいアウトカムを正しく評価するということは極めて重要な点である。そのアウトカムを代表するKPIを設定するということも必要だろう。
③波及効果
政策効果は一時的効果ではなく、持続的な効果を評価(重視)する必要がある。地域、時間の広がり、つまり、「影響度の範囲の特定」である。波及効果が高い政策ほど政策効果が高いと言える。教育などの投資に関しては特にこの点は重要だ。
④スピード
ある政策を実行して、すぐに効果がでるほど、その政策効果は高いと言える。このスピードは社会的投資効果とあわせて考える必要がある。スピードが遅くても、社会的投資効果が高い倍率であれば、良い政策と言えるからである。
⑤政策実行基盤
当然、政策は実行する予算、人材の確保が必要となる。そうでなければ絵に描いた餅となるからである。
以上により、少なくと、政策を比較する際に、5つの軸を設定し、政策の定量評価が可能となる。今度、原発再稼働問題、生活保護問題などで、このフレームワークで定量評価をしてみたい。
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