2010年8月22日日曜日

ソーシャルメディアポリシー:千葉市のソーシャルメディアポリシー。守り一辺倒で攻めの姿勢に欠ける

 千葉市がソーシャルメディアポリシーを策定し公開した。自治体がソーシャルメディアポリシーを策定し、公表するのは日本ではまだ珍しい。今後、このようなケースはさらに増えていくものと思われる。

一般にソーシャルメディアポリシーの必要性は、ソーシャルメディアの普及度合いとソーシャルメディアが与えうるインパクトの大きさによる。自治体の場合は職員が千葉市民の個人秘密情報を取り扱うことになるため、ソーシャルメディアのインパクトが大きくソーシャルメディアポリシーの必要性が高まったと判断したものと思われる。
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千葉市のソーシャルメディアポリシーの個々の項目を分析してみると、リスクマネジメント的な項目が大部分を占めている。

ソーシャルメディアポリシーは、策定の目的とともに、やってはいけないことなどのリスクマネジメント的な項目と積極的にやってほしいこと項目からなるのが通例だ。千葉市のソーシャルメディアポリシーはいけないこと、リスクマネジメントを中心に構成されていることがわかる。

各団体がつくるソーシャルメディアポリシーには置かれている環境、その団体の個性、そして団体の意図が反映するものとなっている。この点からも、単に他社の優れた ソーシャルメディアポリシーを参考に真似するだけでなく、各社、各団体が置かれた環境のもと、組織の位置づけを考えながら、カスタマイズ化されたソーシャルメディアポリシーを作ることが必要となる。

自治体という性格上、リスクマネジメント的観点から「守り」のソーシャルメディアポリシー策定がなされたことは理解できる一方で、千葉市民に対してより積極的にソーシャルメディアを使い、優れたサービス、社会に価値を提供していくのだという積極的な「攻め」の姿勢も盛り込みたかった。その点が自治体で初めてのソーシャルメディアポリシー公開ということを考えると残念である。

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