2010年11月6日土曜日

実名性が信頼経済の基盤か?

「ソーシャルな問題」の解決には、「ソーシャルな解決法」が向いている。昨日は「最新ソーシャルファイナンス研究会」でmaneo(株)の妹尾社長をお招きし、講演後、妹尾社長に参加者に考えてもらいテーマを2つ設定しワールドカフェ形式でグループディスカッション、全体セッションと進んだ。このグループディスカッションの中から鋭い視点がいくつも出された。

 私が「ソーシャルな問題」と言っているのは、誰かが唯一の正解をもっているわけでなく、その解決のための情報が広く分散されている状態にある問題のことを意味している。このような問題には、対話形式のいわば「ソーシャルな解決法」が向いている。

 ソーシャルファイナンスはお金の貸し手側に経済的なリターンと社会的なリターンを提供する。現在は貸金法の規制もあり、貸し手も借り手も匿名性になっている。ソーシャルレンディングのソーシャルな部分と匿名性が矛盾しているのではないかという指摘がなされた。この点は慧眼だと思う。

 日本でも、SNSはmixiの匿名性から、Twitter、Facebookの実名性に移りつつある。オープン、ソーシャルにおいて、実名で顔が見えるという効果は非常に大きい。匿名のプラットフォームは信頼の基盤としては危い部分をもっている。
 まさに、この点はソーシャルファイナンスにおいても、ソーシャルメディアにおいても、匿名から実名に移ることによって、プラットフォームが信頼経済の基盤となるという未来の方向性が示されているのではないか? 
 

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