ソーシャルメディアを語る際によく使われる言葉がある。言葉の意味が統一されていないことが混乱のもとになる。海外の理論をそのまま持ってくることの弊害の一つだ。エンゲージメントとか、アドボカシーとかである。実はよく使われる言葉の変化がソーシャルメディアの本質を最もよく表している。
よく使われる言葉は、ロイヤリティ→エンゲージメント→アドボカシーと変化してきた。言葉の意味そのものよりも、この3つの言葉が意味する、企業と消費者(ユーザー)の力関係をみてみよう。
ロイヤリティ→エンゲージメント→アドボカシー
ロイヤリティ 企業>消費者(ユーザー)、企業が強い
エンゲージメント 企業=消費者(ユーザー)、対等
アドボカシー 企業<消費者(ユーザー)、企業は先に損して後で得
ロイヤリティの段階はまだ企業にパワーがあったが、エンゲージメントで企業と消費者は対等の関係になり、アドボカシーでは企業は先に損しないと消費者に相手にされなくなる。
つまり、ソーシャルメディアが普及するにつれて、企業から消費者にパワーシフトしてきたことをよく表している。
次は、おそらくは一時的な損ではなく、クレージーな損をとるか、もしくは無償の愛を意味する言葉がソーシャルメディアの本質として語られるはずだ。
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