企業は、ソーシャルメディアによって大量の消費者データ(以下、ソーシャルデータ)を入手することが可能となった。ソーシャルメディアは消費者の購買意思決定に大きく影響を与えている。
企業側は、このソーシャルデータをどう活用するか、頭を悩ましている。ソーシャルデータは大量かつ定性的なデータが主だからである。これまでマーケッターが慣れ親しんだ、形式化された定量データとは違い、そのままでは取り扱うことも意味ある洞察を得ることも難しい。
大量のデータをゴミの山とするか、そこから意味ある洞察を導き、実際のマーケテイング活動、戦略に活かせるかがマーケッターに問われている。
少なくとも、ソーシャルデータには3つのメリットが存在する。
1.大量のデータがほとんどただ同然で入手できる
2.個人データ(個人知)のみならず、集団データ(集合知)を入手できる
3.消費者も意識していない本音(潜在、無意識の暗黙値部分)を抽出できる
「Tweetfeel」などのツールを使うと、自社製品や会社がどんな感情をもたれているかをリアルタイムに把握することができる。しかし、ソーシャルデータ活用の醍醐味はやはり定性データから有益な洞察を導く点にある。
ハーバード大学のザルトマン教授は、「本当に購買意思決定に影響を与えているのは意識部分の形式知ではなく無意識の暗黙知にある」というテーゼの元でZMET調査を提唱した。ソーシャルデータはこの「無意識の暗黙知」を抽出する格好のデータを提供する可能性を有しているのである。
当社で、この辺りの研究がかなり進んできたので、今後事例を使って説明できる機会があればと思っている。
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