株式会社ソーシャルインパクト・リサーチ代表パートナー。慶応大学大学院(KBS)卒。早稲田大学院環境エネルギー研究学科博士課程在籍中。証券アナリスト。持続可能な社会の実現のために、ソーシャルインパクトの評価測定、そしてソーシャルインパクトをお金にかえる仕組みを提案。ソーシャルインパクトの評価測定、インパクトファンドの運営等を事業としておこなう。Twittier:kumataku1
2011年5月6日金曜日
ソーシャルメディア時代のソーシャルキャピタル 7つの特徴
上図はAltimeterがデジタル時代の影響要素を示したもの。
最近、ソーシャルキャピタルという概念がいろいろなところで、形を変えて使われるようになっています。
例えば、タラ・ハントさんの著作「ツイッターノミクス」のウッフィーや、岡田斗司夫さん著作「評価経済社会」の評価も、ソーシャルキャピタルとほぼ同じ意味なのではないかと思います。
ソーシャルキャピタルは実は2種類あって、家族や親しい友人との信頼と愛情で結ばれた関係である「ボンド・キャピタル」と、広く社会における対人関係から生まれる「ブリッジキャピタル」です。ソーシャルメディア時代のソーシャルキャピタルは後者の広くゆるい「ブリッジ型のソーシャルキャピタル」にあたると思います。
ソーシャルメディア時代の特徴を整理してみます。
特徴は①ソーシャルグラフの上にある
ソーシャルネットワークのソーシャルグラフでつながったソーシャルキャピタルであり、地域的な影響を従来よりも受けにくくなっている。
特徴②可視化された
Twitterのフォロワー数、Facebookのフレンド数など、ソーシャルキャピタル(その一側面)が可視化されるようになった。信用、評判が目に見えるようになった。
特徴③レバレッジが効く
特徴①と特徴②からレバレッジが利きやすくなった。例えば、Twitterのフォロワー数が多いから、いいコンテンツを配信してくれるのだろうと、さらに多くのフォロワーが集まる現象など。
特徴④インタラクションで育まれる
ソーシャルメディア時代のソーシャルキャピタルは、ソーシャルオブジェクトのインタラクションを通じて育まれる。
特徴⑤マネタイズがしやすくなった
目に見えるようになったことで、ソーシャルキャピタルからのマネタイズがしやすくなった。
特徴⑥マーケットキャピタルの先行指標としての価値
ソーシャルキャピタルがマーケットキャピタルの先行指標としての価値をもつようになった。私なりに、ソーシャルキャピタルの価値を考えると、ネットワークの大きさ、インフルエンサーが含まれる度合い、ネットワーク構成員のエンゲージメントの強さの3つが影響すると思います。
特徴⑦影響力はあがる一方!
KloutやPeerIndexなどの可視化サービスが普及し、ソーシャルキャピタルの影響力がどんどんあがっている。例えばスターバックスがKloutの高い人に無料サービスしたり、銀行が信用リスクの判断材料に使うようになったり、採用の際の判断材料に使うようになったり、まさに人生を左右するような影響力を持つようになってきている!
ソーシャルキャピタルをどう考えるか、どう戦略的に活用するかが、個人にとっても、組織にとっても、非常に重要になってきました。みなさんはどうお考えでしょうか?
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