株式会社ソーシャルインパクト・リサーチ代表パートナー。慶応大学大学院(KBS)卒。早稲田大学院環境エネルギー研究学科博士課程在籍中。証券アナリスト。持続可能な社会の実現のために、ソーシャルインパクトの評価測定、そしてソーシャルインパクトをお金にかえる仕組みを提案。ソーシャルインパクトの評価測定、インパクトファンドの運営等を事業としておこなう。Twittier:kumataku1
2011年5月1日日曜日
日本企業のソーシャルメディアポリシー、このままで本当にいいの?
“Employer Perspectives on Social Networking,”というレポートが、35カ国、3万4千人のビジネスマンを対象に、ソーシャルメディアポリシーの策定状況に関してまとめています。
グローバル平均は25%がソーシャルメディアポリシーを設定。
日本も25%で、ちょうどグローバル平均となった。
よく間違いやすいのは、ソーシャルメディアポリシーの策定は会社がソーシャルメディアを使うかどうかとは全く関係ないんです。
ソーシャルメディアの従業員の個人利用が増える中で、会社に損害やリスクを与えたり、逆に会社のブランド価値を高めるのに貢献する可能性が高まってきたことから、ポリシーを策定されるようになったものだからです。
個人的には、日本企業は「ソーシャルメディアポリシー策定」にあまり積極的でないように感じます。この25%の回答にも、既存の規則をそのまま代替したものも多く含まれていると思います。
ポリシー策定のニーズは、ソーシャルメディアの利用が増える、リスクも増える、うまく使えばリターンも増えるということで、どんどん増えるはずです。
でも、日本企業はあまり積極的でないです。
その理由の一つとして考えらるのは・・・
あくまで会社の損害やリスクをどう減らすかというリスク回避の観点のみで書かれているものが大多数であることが挙げられると思います。
だから、項目は〜してはいけない、という否定の比率がすごく高いんです。
極端に言えば、そのようなリスク的な観点は既に就業規則に含まれる部分もあるので、ポリシーを作らなくても済んでしまう(済んでしまったと思い込んでしまう)
しかし、それは誤りなんです。
今回のレポート結果をみても、ポリシー策定企業の63%は従業員の生産性の上昇に大いに貢献したと、プラス面のリターン評価が高いのです。
ですから、日本企業はポリシー策定する必要かどうかを問うよりも、「ソーシャルメディアポリシー策定することで従業員の生産性を飛躍的に高めるためにどのような項目を含めていくべきか?」と問い、より積極的にプラス面を引き出すポリシー策定を目指すべきではないでしょうか?
次回は、参考にBraian solisの25項目のポリシーを紹介したいと思います。
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