キーワード:ソーシャルメディア,サービス・プロフィット・チェーン,顧客価値
ヘスケットは成功したサービス企業の分析をもとに「サービス・プロフィット・チェーン」モデルを提唱した。この考え方は、従業員の満足と顧客の満足は高い相関があること、顧客の満足は顧客のロイヤリティと高い相関があること、そして、顧客ロイヤリティは企業の成長性と収益性に密接に結びついていることを示している。あたかもチェーンのように、従業員の満足が最終的に企業の収益性と成長性に結びつくロジックを提供している。
図表●
このモデルは、サービス業をもとに開発されたが、経済のサービス化の進展により、有効性はさらに高まっているのではないかと推測される。
ただし、サービス・プロフィット・チェーン」モデルはソーシャルメディア以前に提唱されたものであり、ソーシャルメディアによる影響、およびそのポテンシャルをモデルにとりこんだものではない。
したがって、私はこのモデルの再構築をおこない、新たに9つの命題を加えて、ソーシャルメディア時代の影響力、ポテポテンシャルを取り込む新たなモデル開発をおこない、この新しいモデルを「ソーシャル・プロフィット・チェーン」モデルと命名した。
「ソーシャル・プロフィット・チェーン」モデルの特徴は、①ソーシャルメディアの影響、ポテンシャルをモデルに取り込んでいること、②ソーシャルメディアが顧客価値に対して与える要素、影響関係を明示していること、③ソーシャルメディアが従来のモデル要素に与える影響とともに、新たな要素とその影響関係を取り込んでいること、などに特徴である。
「ソーシャル・プロフィット・チェーン」モデルは、企業がソーシャルメディアを有効に活用するための鳥瞰図、全体像を与えるとともに、顧客価値を高めるという観点からソーシャルメディアの影響を再考することが有効であることが示さている。
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