2011年3月23日水曜日

震災後、効果的なコーズマーケティングの仕掛けのコツとは?

震災後コーズマーケティングの現状評価

震災後、様々な企業がコーズマーケティングに取り組んでいる。売上の一定率を義援金として被災者の方々の寄付に回す支援なども多い。

これが、企業の売上、将来の評判にどのくらい影響するか? つまり、課された責任を価値ある資産に転換することができるか、という点ではシビアな眼で見ざるをえない(誤解なきように、支援活動自体は大変いいことだと思いますし、どんどんやって頂けるとありがたいというスタンスです)

今回の震災規模を考えると、
企業として貢献すべき最低水準が上がっていること(むしろ何もやらないということの悪評判リスクはあると思います)

様々な企業がコーズマーケティングをやっているので目立ちにくい。

効果的なコーズマーケティングを仕掛ける上では、「〜の活動と言えばこの企業のことね」と人々に想起してもらえるようにするのが一つのポイントとなります。例えば、エイボンの乳がん撲滅キャンペーンやアメリカンエキスプレスの自由の女神補修事業のような。

これだけ多くの企業がやっていれば、東北関東大震災の支援=○○で想起させるのは難しい。
 むしろ、震災支援でも、企業の本業との重なる部分で、「震災の〜の活動に関してはうちの会社がやった」というような、より本業関連、ニッチ戦略が功を奏するだろう。逆に、一定期間たった後で、支援活動を始めるという「時間差支援」という手もアリと思います(被災者の方々の支援は息の長い話と思います)

例えば、医薬品メーカーが教育施設を妊婦の方々に一定期間貸すというような、例えば、子どもの笑顔のCMに使うというようなキャンペーンにつなげる(丑田さん、実現するといいですね)

今回のコーズマーケティングはNPOの顔が見えない。各NPO独自の支援活動を打ち出すことができないと、お金は、大手の安心感のある日本赤十字、ユニセフなどに流れてしまうだろう。

NPOは、コーズに関する情報、支援ノウハウ、支援活動に公益性のイメージを企業に付与する代わりに、企業から人、カネ、モノの提供を受けるという構造だからである。→NPO自体のブランド力も必要

企業は、ソーシャルインパクトの大きさ、本業との関連、ブランディングの有効性という観点から、もう一度自社のコーズマーケティングを見直すといいだろう。逆に、NPOの方々は以上の観点を企業の立場(!)からみて、企業に支援協力の要請をするといいだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿